第3編: ケンツェ・チョキ・ロドゥというラベルの始まり

第3編: ケンツェ・チョキ・ロドゥというラベルの始まり

辞書によると、生まれ変わりの定義は、「魂が新しい肉体に再生すること」とある。魂を信じず、死んだらタンポポのようにばらばらになるとか、舗道の水蒸気のように蒸発するなどと思っている人々は、昔、彼らは鶏で、過去生において友人に食べられてしまったのだということを受け入れることができない。そして、一方で、肉体が死んだ後も続く魂を信じる人々は、ヒンドゥ教や仏教で語られるところの再生を受け入れるのが難しいと感じる。...
第2編: 泣くか、泣くまいか

第2編: 泣くか、泣くまいか

第2編 泣くか、泣くまいか 人生という幻を半世紀以上にわたってどうにか生きながらえ­—インドやブータンの最も危なっかしい道を何千マイルも移動し、おんぼろの飛行機で何十万マイルも飛び回り、得体の知れない食べ物をバンコクの露店で食べ、あるいは、ペニンシュラ・ホテルでハイ・ティーと見せかけた毒を摂取したのちに—私は、泣くことができるというのは特別な才能だと気づいた。...
なぜ、ヨモギ?   

なぜ、ヨモギ?   

なぜ、ヨモギ?    リンポチェは、東ブータンのケンパジョンという片田舎の村に生まれました。その村は、今はもうありません。ケンパジョンとは、その地域の言葉で、「ヨモギの村」という意味です。ですから、リンポチェはヨモギ生まれということになります。...